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# 生かされてる医学の5つの発見
今回は、5番目の
**「自分の山を登るのが人生の喜びです」**
というお話をしていきたいと思います。
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# 1.現代人には「本当の自分を生きる喜び」が必要
私たちは、
**自我に目覚めた現代人**
です。
自我に目覚めた現代人には、
**本当の自分を生きる感動と喜び**
が必要です。
もちろん、
衣食住と身の安全も必要です。
安心も必要です。
しかし、
**安心だけでは足りません。**
本当の自分を生きることと、安心して生活できること。
この両方が満たされなければ、現代人はむなしさを感じます。
---
# 2.現代的な自我は比較的新しい
ここで、自我について考えてみます。
人類の歴史は約700万年あります。
その長い歴史の中で、私たちが言う、
**現代的な自我**
が大きく育ってきたのは、ごく最近のことだと思います。
産業革命以降、科学技術が急速に発達しました。
その結果、物質的な豊かさを得られるようになりました。
そして自由が拡大しました。
自由の拡大とともに、
**自我も大きく成長しました。**
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# 3.貧しい時代には自我は今ほど大きくなかった
貧しい時代には、
食事と身の安全が常に脅かされていました。
飢饉がある。
自然災害がある。
病気がある。
戦争がある。
そうした時代では、
ご飯を食べられる。
身の安全がある。
家族が無事である。
それだけでも大きな喜びでした。
社会の役割が大きく、個人よりも集団の利益が優先されました。
そのため、自我は現在ほど大きく育っていませんでした。
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# 4.科学技術の発達と自我の成長
ところが、科学技術が爆発的に進歩しました。
物質的な豊かさを得ることができました。
すると自由が広がります。
自由が広がると、
**自我が成長します。**
そして、この自我の成長とともに、
**新しい形のストレス**
が出てきました。
私はこれを、
**新型ストレス**
と呼んでいます。
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# 5.新型ストレスとは何か
新型ストレスは、現代人の心をむしばんでいく新しいストレスです。
放置すれば、悪化していきます。
その構造を考えると、
まず、
**第1の自分――自分を生きたい自分**
があります。
「犬にはなれない自分」です。
そして、
**第2の自分――社会に適応しようとする自分**
があります。
この第1の自分と第2の自分が葛藤します。
その結果、
**第3の自分――不安になり、傷つき、最後には諦めてしまう自分**
が生まれます。
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# 6.二つの自分の葛藤が続く
第1の自分、
**「自分を生きたい自分」**
は、それが満たされなければ不安になります。
一方、第2の自分、
**「社会に適応しようとする自分」**
も、満たされなければ不安になります。
この二つの自分が葛藤します。
しかも、簡単にはどちらか一方を捨てることができません。
そのため、葛藤が延々と続きます。
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# 7.葛藤が続くとどうなるか
葛藤が続くと、
判断できなくなります。
常に曖昧な生き方になります。
充実感が低下します。
疲労感が続きます。
そして最後には、
**無気力、無感動**
に陥ることがあります。
私は、こうしたストレスを、現代人に特徴的なものとして「新型ストレス」と呼んでいます。
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# 8.M子さんの場合は「新型ストレスの特殊型」
ところが、M子さんの場合は、さらに複雑です。
私はこれを、
**新型ストレスの特殊型**
と考えています。
その背景には、
**条件付きの愛**
があります。
小さいころ、親から、
「素直で良い子になりなさい」
「そうすれば愛します」
「そうしなければ捨てます」
という形の条件付きの愛しか得られなかった。
そうすると、根底にZ――死の恐怖がありますから、
**社会に適応しなければならない第2の自分**
が非常に大きく育ちます。
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# 9.第1の自分が壊される
一方、
**第1の自分――主体的で、自発的な、自分を生きたい自分**
は壊されます。
良い子でなければならない。
何でも親の言うことを聞かなければならない。
その結果、
**「何でも言うことを聞く良い子」**
になります。
これによって、第1の自分が否定されます。
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# 10.「良い子」だけでは社会では足りない
しかし、「何でも言うことを聞く良い子」だけでは、社会の中で十分に適応できません。
今度は親から、
「しっかりした子になりなさい」
「不安な子では駄目です」
という要求が出てきます。
言うことを聞かなければ愛されない。
しかも、親の愛が欲しいNもあります。
社会の中でしっかり生きるには、
**自分の存在価値を示さなければならない**
という思いも強くなります。
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# 11.「存在の二重否定」
その結果、
最初に、
**自分の主体性を否定して、何でも言うことを聞く良い子になる。**
さらに、
**その良い子の自分まで否定して、強く、しっかりした自分になろうとする。**
つまり、自分が二重に否定されます。
私はこれを、
**「存在の二重否定」**
と呼んでいます。
とても悲しいことですが、決して珍しいことではありません。
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# 12.さらに「親の笑顔を見たい自分」が加わる
死の恐怖(Z)だけではなく、さらに、
**S――親の笑顔を見たい自分**
があります。
特に、
**自己投影のS**
が強くあります。
自己投影のSは、簡単に自分を犠牲にします。
ところが、
**「親の笑顔を見たい自分」も第1の自分**
です。
そのため、本当の自分を生きたい第1の自分が、さらに否定されてしまいます。
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# 13.本当の問題は何か
私たちは、自我に目覚めた現代人です。
しかし、Z・N・Sに強く支配され、Kの生き方になっています。
その結果、
**本当の自分を生きたい自分が壊されてしまう。**
さらに自己投影のSによって、
**本当の自分を生きたい自分を、自ら捨ててしまう。**
ここが本当の問題ではないかと思います。
もちろん自覚していません。
しかし、根底には、
**無力感**
があるのではないでしょうか。
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# 14.無力感とエネルギーの低下
本当の自分を生きたい自分が壊されれば、当然エネルギーが低下します。
うつ状態になり、休職するところまで追い込まれることもあるでしょう。
ただ表面に出ている症状だけではなく、
**その根底には、こうした心の問題があるのではないか。**
私はそう考えています。
しかし、この本当の問題を見るためには、もう一つ大きな問題があります。
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# 15.従来の方法だけでは分からない
このような問題は、
**人生の根本に関する問題**
です。
しかし、従来の方法だけでは、この根本的な問題がよく分かりません。
それでは困ります。
そこで、
**新しい方法が必要になる**
と考えました。
私は、そのために長い年月をかけて、新しい心身医学を作ってきました。
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# 16.頭での理解と体得を合わせる
この新しい心身医学では、
**頭で理解すること**
と、
**体得すること**
の両方を使います。
頭で理解する方法として、
* 西洋医学
* 文学
* 哲学
などを使います。
しかし、それだけでは足りません。
そこで、
**東洋の「無」の文化**
を取り入れました。
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# 17.丹田呼吸法と絶食療法
体得の方法の一つが、
**丹田呼吸法**
です。
これは、座禅の呼吸法を改良したものです。
さらに、
**絶食療法**
があります。
こうした方法によって、
**ゼロ体験**
ができるようにする。
頭での理解と体得の両方を組み合わせるために、
**西洋医学と東洋の「無」の文化を融合した新しい心身医学**
を作ってきました。
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# 18.心身医学の四つの方法
この心身医学には、四つの方法があります。
一つ目は、
**ゼロ体験。**
丹田呼吸法や絶食療法によって過去から自由になり、
**本当の自分を実感する。**
二つ目は、
**こころ分析。**
自分の本心を知ります。
三つ目は、
**生かされている医学的事実を直視する。**
四つ目は、
**サポート。**
オンラインによる丹田呼吸法、こころ分析、生かされている医学的事実を学ぶ会、さらにカウンセリングなどによってサポートします。
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# 19.四つの方法は同時進行で行う
この四つの方法は、一つずつ別々にやるのではありません。
**同時進行で行います。**
そして、
**螺旋階段を上るように、何度も繰り返していく。**
時間はかかります。
しかし、方法があります。
その方法を続けていくことで、
**限りなく優しいYu(ユー)の世界**
を実感できるようになっていきます。
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# 20.本当の自分を育てるには時間が必要
ここで次の大切な問題があります。
それは、
**時間が必要だ**
ということです。
先ほど、
「人生で本当に欲しいものは、安心ですか、快楽ですか、本当の自分を生きることですか」
という問いをしました。
最初は、不安に捕らわれています。
例えば、自分の心の大部分が、
**「安心が欲しい」**
で占められています。
本当の自分を生きたいという気持ちは、まだほんの少ししかありません。
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# 21.時間をかけると「本当の自分を生きたい」が育つ
しかし、四つの方法を繰り返していきます。
そして、同じ問いを続けます。
3か月ほどすると、不安が少し減ってくる。
すると、
**「本当の自分を生きたい」**
という気持ちが少しずつ現れてきます。
さらに1年ほど続ける。
さらに3年ほど続ける。
そうすると、
**「本当の自分を生きたい」**
という気持ちが、非常に大きく育ってきます。
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# 22.壊された「本当の自分」を育て直す
なぜ時間が必要なのでしょうか。
それは、
**自分の中にある「本当の自分を生きたい自分」を育てている**
からです。
その自分は、幼いころから壊されてきました。
ですから、
「本当の自分を生きたいですか」
と尋ねただけで、すぐに出てこないのは当然です。
育て直す必要があります。
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# 23.現実生活を壊さず、心は温室で育てる
ここで、現実への対応が非常に大切になります。
私の心身医学では、
**社会生活では、まず現実的に対応する。**
現実を壊してはいけません。
仕事や生活をいきなり投げ出すのではありません。
一方、心の問題については、
**温室の中で大切に育てるようにして育てていく。**
この二つを分けることが大切です。
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# 24.「自分を生きたい自分」にも5種類ある
では、
**自分を生きたい自分**
を詳しく見ていきます。
実は、これにも5種類あります。
「自分を生きたい自分」と簡単に言っても、その多くは、
**本当の自分ではなく、何かに乗っ取られた自分**
です。
ここを区別しなければなりません。
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# 25.F1――乗っ取られた自分
最初は、
**F1――乗っ取られた自分**
です。
根底には、
**Z――死の恐怖**
があります。
第1の自分が、この恐怖によって乗っ取られます。
そして必死に社会へ適応しようとします。
ところが、客観性を失い、
**浮き上がった、不自然な社会適応**
になります。
本人は、それになかなか気づきません。
そして、やがて限界が来ます。
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# 26.F2――怒りに支配された危険な自分
うまくいかなくなると、
**プライドを傷つけられます。**
すると怒りが出てきます。
その怒りを、
人にぶつける。
社会にぶつける。
これは、
**自滅のシナリオ**
になりやすい。
私はこれを、危険なF2として見ています。
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# 27.F3――無気力になった自分
怒りの後には、不安が出てきます。
そして、
「何をしても駄目だ」
という気持ちになります。
その結果、
**無力、無気力、無感動**
になっていく。
これがF3です。
F3は、F2の怒りの後に現れる場合もあります。
しかし、小さいころから強く抑えられ、怒りそのものまで壊されている人もいます。
そうした人は、怒ることすらできません。
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# 28.F1・F2・F3をぐるぐる回る
F1、F2、F3は、
**ぐるぐると循環します。**
社会に過剰適応する。
うまくいかず、怒る。
そして無気力になる。
さらにまた人間関係に縛られる。
こうして人生が終わってしまう可能性があります。
しかし、その中から、
**「このままでは嫌だ」**
という自分の声が出てきます。
---
# 29.F4――「うまくいかないから嫌だ」
しかし、
**「このままでは嫌だ」**
にも二つあります。
一つは、
**「うまくいかないから嫌だ」**
という自分です。
これをF4とします。
つまり、
「うまくいけば、この生き方でもよい」
ということです。
今の生き方そのものを否定しているのではありません。
うまくいかないから嫌なのです。
---
# 30.F5――「うまくいっても嫌だ」
もう一つは、
**「たとえうまくいっても、この生き方は嫌だ」**
という自分です。
これは非常に大切です。
社会的に成功したとしても、
「これは私の人生ではない」
「何か違う」
と感じる自分です。
私は、これをF5として考えています。
---
# 31.F5は「自我の叫び」
この、
**「うまくいっても嫌だ」**
というF5は、
**自我の叫び**
だと思います。
**「本当の自分を生きたい」**
という叫びです。
ただし、これまで壊されてきていますから、
「では、どのように生きたいのですか」
と尋ねられても、具体的なイメージはありません。
それで当然です。
自分が何なのか分からなくなっています。
しかし、
**「このままでは嫌だ。これは本当の自分ではない」**
という願いは残っています。
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# 32.F5は根源的な自分
この願いは、
**根源的な自分**
だと思います。
非常に大切な自分です。
しかし、ここでさらに問題があります。
自分を生きたいF5が見つかったとしても、
**それだけでは十分ではない**
ということです。
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# 33.F5だけでは方向がない
本当の自分を生きたい。
これは大切です。
しかし、
**何を生きるのか。**
その方向がなければなりません。
F1からF4までは社会適応に縛られているため、そこからYUを知ることはできません。
F5まで来ることで、初めてその可能性が生まれます。
しかし、F5だけで終われば、
**ただ「自分を生きたい」と叫んでいるだけ**
になってしまいます。
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# 34.Yu(ユー)につながるものは「親の笑顔を見たい自分」の中にもある
では、何が必要なのでしょうか。
実は、YUにつながるものは、
**S――笑顔を見たい自分**
の中にも含まれています。
Sには4種類あるとお話ししました。
* 損得のS
* 自己投影のS
* 道徳のS
* S4――無条件に笑顔を見たい自分
です。
この最後のS4が大切です。
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# 35.解決はF5とS4の融合
根本的な解決には、
**F5とS4が融合すること**
が必要だと私は考えています。
「うまくいっても、今の生き方は嫌だ」
というF5が見つかる。
しかし、それだけでは足りません。
自分の心をさらに詳しく見ていくと、
**ふとした優しさを持つ自分**
がいることに気づきます。
これがS4です。
---
# 36.「ふとした優しさ」が好きな自分
心の中を見ていくと、
何かの瞬間に、
**ふとした優しさ**
が出てくることがあります。
そしてF5の自分が、
「この優しさは好きだ」
「この自分を生きたい」
と思う。
ここで、
**F5とS4が一体になる**
ことが起こります。
私は、この統合された自分を、
**FYu(エフ・ユー)**
と呼んでいます。
---
# 37.FYu(エフ・ユー)が根本解決になる
根本的な解決は、
**FYu(エフ・ユー)**
です。
F5とS4が一体化した状態です。
そして、
**Yu(ユー)につながるS4**
と、
**本当の自分を生きたいF5**
が一つになると、
Z・N・Sによる縛りが消えていく。
私は、そう考えています。
---
# 38.「ふとした優しさ」は不思議な優しさ
この、
**ふとした優しさ**
は、見返りを求めません。
不思議な優しさです。
自分を超えているように感じます。
普段は自分のことばかり考えている自分から、
「どうしてこんな優しさが出てくるのだろう」
と思うほどです。
自分には出来すぎた優しさとも感じます。
しかし、確かに自分の中にあります。
そして、
**「この優しさが好きだ。この自分を生きたい」**
と思います。
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# 39.自分の中には、さまざまな自分がいる
私たちの中には、
自分のことしか考えられない自分もいます。
一方で、
**ふとした優しさが好きな自分**
もいます。
そして、
**本当の自分を生きたい自分**
もいます。
こころ分析を通して、こうした自分を一つ一つ見つけていきます。
そして、それらの中から、
**自分が本当に生きたい自分**
を見いだしていきます。
---
# 40.FYu(エフ・ユー)のとき、不安が消える
FYu(エフ・ユー)の自分になっているとき、
**不安がありません。**
不満もありません。
傷つく自分もありません。
将来への不安も、
死への不安も、
消えています。
そして、
**楽しさと嬉しさ**
に包まれます。
これは、とても不思議な体験です。
---
# 41.妄想でも、嫌なものを切り捨てているのでもない
これは、単なる妄想ではありません。
また、
「嫌なものを全部切り捨てて楽になった」
ということでもありません。
私は、
**生かされている医学的事実の世界の中で起こる体験**
として考えています。
そのとき、
**「本当の自分を生きている」**
という感覚があります。
---
# 42.大きな生命の世界の中で満たされる
大きな生命の世界の中で、
**「私は、もう十分に満たされている」**
と感じます。
そうすると、
人や社会から、
**「あなたには価値があります」**
と認めてもらう必要がなくなってきます。
人から存在価値を与えてもらわなくてもよくなります。
---
# 43.「人の笑顔を見るのが嬉しい自分」になる
ふとした優しさに満たされると、
**人の笑顔を見ること自体が嬉しい自分**
になります。
これは、
**無条件に笑顔を見たい自分**
です。
何かを返してもらうためではありません。
自分の存在価値を認めてもらうためでもありません。
ただ、
**相手の笑顔が嬉しい。**
そういう自分です。
---
# 44.自分の能力を使って社会の分業に参加する
そうすると、
自分の持っている能力を生かして、
**社会の分業に参加する**
ことができます。
「評価されなければならない」
「存在価値を証明しなければならない」
ということではありません。
自分のできることを使って社会に参加する。
そして、
**してあげたい自分**
になっていきます。
---
# 45.この体験は大切にしてほしい
この世界を体験できると、本当に嬉しいものです。
私は、ぜひこの体験をしていただきたいと思っています。
ただし、そのためには一つ非常に大切なことがあります。
---
# 46.S4を他のSと正確に分離する
S4――無条件に笑顔を見たい自分は、ほかのSと混ざりやすい。
* 損得のS
* 自己投影のS
* 道徳のS
* S4
が混ざっています。
これらが混ざったままだと、
「私は結局、見返りを求めているだけではないか」
「親から優しさを求めているだけではないか」
と考え、
**自分の優しさそのものに失望してしまいます。**
---
# 47.優しさを捨ててしまわないために
混ざったままでは、
「こんな優しさなら、もういらない」
と自己嫌悪に陥り、
**自分の中にある大切な優しさまで捨ててしまう**
可能性があります。
ですから、
**S4を、ほかのSから正確に分離する**
ことが必要です。
ここで方法論が非常に大切になります。
---
# 48.言葉だけでは分からない
「ふとした優しさが大切です」
「本当の自分を生きましょう」
と、言葉で聞くだけでは十分ではありません。
もう一度、
**頭で理解すること**
と、
**体得すること**
の両方が必要です。
そのために、新しい心身医学を使います。
---
# 49.四つの方法が必要になる
この世界を理解するためには、
**四つの方法**
が必要です。
ゼロ体験がなければ、体得することができません。
こころ分析がなければ、自分の中のさまざまな自分を正確に見分けることができません。
生かされている医学的事実がなければ、
**何を根拠に考えればよいのか**
分からなくなります。
さらにサポートがなければ、一人よがりになる可能性があります。
したがって、
**四つの方法を同時に続けること**
が必要です。
---
# 50.時間はかかるが、一歩ずつ進むことができる
確かに時間はかかります。
しかし、方法があります。
その方法を使えば、
**少しずつ確実に進んでいくことができます。**
迷ったまま時間だけが過ぎてしまうのではありません。
一つずつ身につけていく。
これは、自我に目覚めた現代人にとって、とても大切な能力だと思います。
---
# 51.もう一度、四つのSを確認する
ここで、もう一度Sの4種類を確認します。
まず、
**損得のS。**
これは分かりやすいものです。
自分の存在価値が低下すると不安が強くなり、損得にこだわるようになります。
解決には、
**本当の存在価値を得ること**
が必要です。
---
# 52.道徳のS
次に、
**道徳のS**
です。
これも非常に強い縛りです。
存在価値が低下すると不安が強くなり、
**人からどう評価されるか**
が気になります。
この解決にも、
**本当の存在価値を得ること**
が必要です。
---
# 53.自己投影のS――「かわいそう」は鬼門
そして大きな問題になるのが、
**自己投影のS**
です。
私は、
**「かわいそうは鬼門」**
と考えています。
なぜなら、自己投影のSは、
**本当の自分を生きたい自分を犠牲にしてしまう**
非常に強力な縛りだからです。
---
# 54.自己投影のSは幼少期の体験から生まれる
なぜ自己投影のSが生まれるのでしょうか。
幼少期に、
**無条件の愛を十分にもらえなかった。**
寂しい経験をした。
悲しい思いをした。
すると、
**「かわいそうな自分」**
が心の中に残ります。
それは過去の自分ですが、今も心の中に生き続けています。
そのため、
「かわいそう」
と思える人を見ると、
**その人に自分自身を投影してしまいます。**
---
# 55.相手を助けるために自分を犠牲にする
相手に自分を投影すると、
「助けなければならない」
「何とかしてあげなければならない」
という気持ちが非常に強くなります。
その結果、
**本当の自分を生きたい自分を、簡単に犠牲にしてしまいます。**
---
# 56.自己投影のSが小さい場合
自己投影のSには、いくつかの状態があります。
まず、
**自分を生きたい自分が大きく、自己投影のSが小さい場合。**
この場合は、まず自分を優先します。
しかし、その後で、
「自分は自己中心的ではないか」
と後悔します。
そして悩み、苦しみます。
---
# 57.二つが同じぐらいの場合
次に、
**自分を生きたい自分と、自己投影のSが同じぐらい強い場合。**
この場合は葛藤します。
「自分を生きたい」
しかし、
「相手がかわいそうだから何とかしなければならない」
この二つの間で、
**どうしたらよいか分からなくなります。**
判断できません。
そして、毎日のように消耗します。
---
# 58.自己投影のSが圧倒的に強い場合
さらに、
**自己投影のSが圧倒的に強い場合。**
「かわいそう」
「何とかしてあげたい」
「何とかしてあげなければ」
という気持ちが支配します。
そうすると、
**「自分なんかどうなってもいい」**
となります。
そして、自分自身を犠牲にしてしまいます。
---
# 59.S1・S2・S3を見分けるとS4が見えてくる
損得のS、自己投影のS、道徳のS。
この三つをきちんと見分けることができるようになると、
最後の、
**S4――無条件に笑顔を見たい自分**
が見つけやすくなります。
このS4が、
**YUにつながる自分**
です。
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# 60.S4は心が温かくなる自分
S4が出てくると、
**心が温かくなります。**
「自分は生きている」
と感じられます。
本当の自分を生きるために、とても大切な自分です。
だから、
**大切に育てていきたい自分**
です。
---
# 61.S4は一瞬をつかまえる
このS4を見つけるには、つかまえ方が大切です。
温かい。
嬉しい。
穏やか。
優しい。
楽しい。
そうした感覚が、ふっと一瞬現れます。
その、
**一瞬をつかまえる**
ことが大切です。
---
# 62.前後を切り離して、その瞬間だけを見る
その優しさの前後に、
損得や、
不安や、
人からどう見られるか、
といったさまざまなものが混ざることがあります。
ですから、
**その瞬間の優しさだけを切り出して見る。**
そして、その優しさによってすぐに行動しない。
まず、
**その自分そのものを見つける。**
ここが大切です。
---
# 63.競争社会から見れば「ふとした優しさ」は無価値に見える
ここで、理解しておかなければならないことがあります。
競争社会から見れば、
**「ふとした優しさ」には価値がない**
ように見えるということです。
ホモ・サピエンスは、社会を競争社会にしてきました。
競争に勝たなければ、
食べ物だけでなく、
存在価値も、
愛も、
身の安全も得られない。
そういう社会になっています。
---
# 64.社会適応と社会への貢献が価値とされる
競争社会では、
**社会に適応し、社会に貢献する人間でなければならない**
という価値観があります。
社会性や道徳が強く支配します。
その中では、
「ふとした優しさは、あってもよい」
とは言われても、
「それだけで何ができるのか」
「何もしない人間ではないか」
と評価されてしまいます。
ですから、
**ふとした優しさの価値を見失いやすい**
ということを理解する必要があります。
---
# 65.ホモ・サピエンスの競争社会が抱える危機
もう一つ理解しておかなければならないことがあります。
ホモ・サピエンスは、高い知的能力や科学技術を使いながら、
**競争社会**
を作ってきました。
その結果、現在、
* 核戦争
* 環境破壊
* 食料危機
* パンデミック
* 無気力・無感動
など、さまざまな問題が起こっています。
場合によっては、
**人類そのものの存続にかかわる可能性**
さえあります。
私たちは、そのような時代を生きています。
---
# 66.本当の自分を生きたいF5とS4を結びつける
そこで、
**本当の自分を生きたいF5**
と、
**ふとした優しさが好きなS4**
を結びつけます。
自分を生きたい自分が、
「このふとした優しさが好きだ」
「この自分を生きたい」
と発見する。
そこでFYu(エフ・ユー)の自分になります。
---
# 67.FYu(エフ・ユー)の自分を育てる
ただ、一度FYu(エフ・ユー)になったからといって、それで終わりではありません。
そのままでは、すぐに消えてしまいます。
そこで、
**四つの方法を繰り返します。**
FYu(エフ・ユー)の体験を繰り返す。
そうして、
**FYu(エフ・ユー)の自分を育てていく。**
すると、
**本当の自分を生きながら、周りの人も幸せにする**
という生き方ができるようになります。
これは、とても嬉しい生き方です。
---
# 68.ホモ・サピエンスは完成形なのか
ここで、人類の歴史をもう一度見てみます。
人類は約700万年前に他の類人猿との共通祖先から分かれ、その後、さまざまな人類が枝分かれしながら進化してきました。
ホモ・サピエンスが登場したのは約20万年前です。
しかし、
**ホモ・サピエンスが人類の完成形だとは限らない**
と私は思います。
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# 69.人類はもう一度枝分かれする時期に来ているのではないか
人類の歴史を見ると、さまざまな人類が枝分かれしてきました。
そう考えると、現代はもう一度、
**新しい方向へ枝分かれする時期**
に来ているのではないかと思います。
本当の自分を生きたい。
そして、
**無条件の優しさが好きである。**
この二つを持つFUの自分を生きる。
私は、そのような人間を、
**「ホモ・ユー」**
と呼んでいます。
---
# 70.ホモ・サピエンスから「ホモ・ユー」へ
これは私の造語です。
ホモ・サピエンスに対して、
**「ホモ・ユー」**
という考え方です。
自分が本当に好きだと思える自分。
生きていて嬉しいと思える自分。
ふとした優しさを大切にする自分。
その自分を生きていく。
私は、
**ホモ・サピエンスから、新しい生き方へ枝分かれする時期が来ているのではないか**
と考えています。
---
# 71.「自分の山を登る」とは何か
ここで、最初のテーマに戻ります。
**「自分の山を登るのが人生の喜び」**
ということです。
FYu(エフ・ユー)として自由に生きている姿。
ホモ・ユーとして生きている姿。
それを外から見ると、
**「自分の山を登っている」**
ように見えるのではないかと思います。
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# 72.最初から「自分の山」があるわけではない
ただし、
「自分の山とは、どんな山だろう」
と頭の中でイメージすると、その山は、
**すでに知っている誰かの山**
になってしまいます。
「あの人のようになりたい」
「こういう人生を送りたい」
「これを達成したい」
というイメージは、すでに存在するモデルから作られています。
それは、
**他人の山**
です。
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# 73.本当の「自分の山」は、初めには何もない
本当の意味で自分を生きるのであれば、
**最初から山の形が決まっているわけではありません。**
何もない。
どこへ向かうかを最初から頭で決めるのではありません。
本当の自分を一つ一つ生きていく。
その歩みを後から振り返ると、
**「ああ、私は自分の山を登っていたのだ」**
と見える。
私は、そのように考えています。
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# 74.自分の山を登ることが、人生の根本的な解決
人生には、いろいろな問題があります。
仕事の問題。
結婚の問題。
人間関係の問題。
不安。
孤独。
存在価値の問題。
さまざまな問題があります。
しかし、その根本的な解決は、
**「自分の山を登ること」**
ではないでしょうか。
つまり、
**本当の自分を生きていくこと**
です。
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# 75.人生の喜びは「本当の自分を生きること」
自分の山を登る。
それは、誰かの真似をすることではありません。
社会に認めてもらうためでもありません。
人より上になるためでもありません。
自分の中にある、
**「本当の自分を生きたい」**
という願いと、
**「ふとした無条件の優しさが好きだ」**
という自分を大切にする。
そして、一歩ずつそれを生きていく。
その姿が、
**自分の山を登る**
ということです。
私は、そこに、
**人生の本当の喜びがある**
と考えています。
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# 76.「五つの発見」の最後へ
西洋医学と東洋の「無」の文化を融合した新しい心身医学では、
**五つの発見**
についてお話ししてきました。
そして今回、
**「自分の山を登るのが人生の喜びである」**
というところまで来ました。
人生にはさまざまな問題があります。
しかし、根本的な解決は、
**本当の自分を生き、自分自身の山を登っていくこと**
ではないでしょうか。
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